『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』で新たに登場したバトル要素のテラスタル。このシステムはポケモンのタイプを自由に変えることで従来の戦術を一変させる革命的な仕組みです。
「相性を逆転させる」「火力を限界まで引き出す」「苦手な相手を克服する」――その可能性はまさに無限大!
この記事ではテラスタルの基本的な仕組みから戦術活用法、さらには具体的な育成例や環境に応じた選択のコツまで徹底解説します。あなたのポケモンバトルを次のレベルへ進化させるためのヒントが満載です!
「いつものバトルで勝てない…」「もっと戦術の幅を広げたい!」そんなトレーナー必見!
テラスタルを使いこなして、バトルの主導権を握りましょう!
テラスタルの概要
テラスタルは『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』で追加された新たなバトル要素で、1バトルにつき1回だけ、ポケモンのタイプをテラスタイプに切り替えられます。
例:テラスタイプがひこうのピカチュウ
テラスタルするとでんきタイプからひこうタイプに切り替わる。


この性能を活用すれば、攻撃面の強化やタイプ相性の逆転が可能となり、対戦の流れを大きく変える切り札として機能します。
テラスタイプはすべてのポケモンに設定されており、チャンプルタウンの宝食堂でテラピースを支払い自由に変更できます。
※一部の特別なポケモン(オーガポン、テラパゴス)はテラスタイプを変更できません。
テラスタルを使ってバトルでタイプを変更できるのは様々なメリットがありますが、テラスタルを戦略的にバトルで活用する場合大まかに2つの狙いがあります。
詳しく紹介していきましょう。
テラスタルのタイプ一致補正が追加される
タイプ一致補正とはポケモンが自分のタイプと同じタイプの技を使用した際に適用される補正のことで、この補正によりダメージが1.5倍に増加します。
この使用はテラスタルを使用してタイプが変化した場合も増加され大ダメージを狙うことが可能です。
例:ピカチュウ(ひこうテラスタル)
10まんボルト(でんきタイプ) ⇒ タイプ一致補正(1.5倍)
そらをとぶ(ひこうタイプ) ⇒ テラスタル補正(1.5倍)
でんこうせっか(ノーマルタイプ)⇒ 一致補正なし(1倍)
上記の例でいえばでんき、ひこうタイプ技のダメージが増加されます。
テラスタイプの技だけでなくもともとのタイプ一致技も強化されるため、両方のタイプの技を上手く組み合わせれば、火力を極限まで高められます。
テラバーストを使って技範囲を拡張させる
テラスタルを活用する際に重要なポイントとして、「テラバースト」という専用技があります。
この技はテラスタルするとポケモンのテラスタイプと同じタイプとして扱われる特別な技で、自分のこうげき・とくこうの高い方に応じて物理・特殊の分類が切り替わります。
例:パオジアン(でんきテラスタル)攻撃>特攻
テラスタルをすれば物理技「テラバースト(でんきタイプ)」として扱える。
これによりポケモンが本来持たないタイプの技を使えるようになるため、バトルにおける戦略の幅を大きく広げます。
テラバーストは相手にとって読みにくい技であり、特に意外性を持たせたテラスタイプと組み合わせると相手の計算を大きく狂わせられるためバトルでは重要な攻撃技として採用しやすいでしょう。
タイプの耐性を切り替える
テラスタルを使ってポケモンのタイプ耐性を切り替えるという戦術は、ポケモンが本来持つ弱点や耐性を状況に応じて有利なものに変えることを意味します。これによって相手の攻撃を無効化したり軽減したりするだけでなく予想外の耐久力を発揮して逆転のチャンスを掴むことができます。
例:リザードン(じめんテラスタル)
元のタイプ:ほのお・ひこう
弱点:みず、でんき、いわ
テラスタル後の耐性の変化:でんき ⇒ こうかなし
いわ ⇒ こうかはいまひとつ

この仕組みを利用することで、苦手なタイプの攻撃を受けづらくしたり、別のタイプの耐性を得るといった戦術的な選択が可能です。
テラスタイプを選ぶ時のポイント
テラスタイプはくさ、ほのお、みずなどのポケモンにある一般的なタイプ18種+テラスタル専用のステラタイプ1種の計19種から自由に選べます。
テラスタルを活用する際テラスタイプをどのように選ぶかは非常に重要で、ポケモンの役割やバトルでの立ち回りが大きく変わるので目的を明確にして選ぶ必要があります。
そこでどのようにして選んでいけばよいか、テラスタイプ選びの4つの基本方針について詳しく解説します。
1.攻撃型テラスタル
覚える技と一致するテラスタルで強力な技をさらにダメージ増加を狙ったり、広く効果抜群を取れるように技範囲を拡張したりする目的でテラスタルを使用するのが攻め特化型テラスタルです。特にアタッカーはこのテラスタルの選び方と相性が良く、例えばウェーブタックルのダメージを高めるためにみずテラスタルのイルカマンや苦手なくさやじめんに打点を得るためこおりテラスタルとテラバーストで反撃の手段を得るレジエレキなどが挙がります。
タイプが変わって耐性を増やすことは重視せず、より効果的にダメージを与えるのを重視したといえるでしょう。この攻撃一辺倒な考え方はステラテラスタルも当てはまります。
一方で例外的な考え方としてしんそくなど威力のある先制技や、ばくおんぱやからげんきといったデメリットのない強力な技がある場合、元のタイプと一致していない場合でも選ぶケースもあります。
※しんそくカイリューやからげんきブースターなど
攻撃型テラスタルは攻撃型テラスタルはダメージをさらに高めたり、技範囲を拡張して幅広く効果抜群を取ることを目的としたスタイル。
特にアタッカーとの相性が良い。
2.防御型テラスタル
弱点や等倍となるタイプをカバーして倒されにくくし、長期戦において大きなアドバンテージを得るための強力な戦術と狙うのが守り特化型テラスタルです。
耐久ポケモンにとって特に有効で、適切なテラスタイプを選ぶことで弱点を補完し長いターン倒されずに流れを有利に進めることが可能になります。
例えばアーマーガアの場合、てっぺきボディプレスやはねやすめを用いた耐久戦法を得意としておりますが、苦手なでんきやほのおタイプのポケモンが出てくれば引かざるを得ません。
しかしドラゴンテラスタルでタイプに変えることでそれらタイプを簡単に受けられ引く必要もなく戦えるでしょう。
このように苦手なタイプに対し受け切れるように意識して全体的な耐久力を高めるためにするのがポイントです。
防御型テラスタルは弱点や等倍ダメージとなるタイプを補完し、倒されにくくすることで長期戦を有利に進めることを狙ったもの。
3.万能型テラスタル
攻撃型も防御型も重視した、いわば美味しいところだけを集めたテラスタルの選び方。弱点や等倍となるタイプをカバーを意識しつつもその苦手なタイプに対し強く出られる攻守バランスに優れた動きが可能になります。
例を挙げるとくさタイプなら苦手なほのお、むし、ひこうタイプが苦手ではありますが、それらに対し半減できつつ反撃に転じられるいわテラスタルが当てはまります。
他にもドラゴンタイプならば、相手にしにくいこおり、フェアリーに対して強いはがねテラスタルが該当です。
攻め、守りのどちらにも対応できるため柔軟な対応を可能とし使いやすさも抜群。状況や相手に応じて攻守を切り替え、器用な立ち回りをしたいポケモンに特にオススメです。
万能型テラスタルは攻撃と防御の両面を重視したテラスタルの選び方。苦手なタイプをカバーしつつ、その相手に強く攻められるバランスの良さが特徴。
4.対策型テラスタル
対策型テラスタルとは特定のポケモンや技に焦点を絞ったテラスタルの選び方を指します。
例えばやけどを防ぐためにほのおタイプ、でんじはによるまひ対策にでんきタイプ、どくどくへの対策にはがねタイプ、カイリューのしんそく対策にはゴーストタイプを選ぶ、といった具合です。
ここで重要なのは元々のタイプとの相性にとらわれず、新しいタイプの特性を活かして対策を立てることです。この方法はピンポイントな対策に特化しているため、使いどころが限られ扱いが難しい部分もありますが、うまくハマればその効果は絶大。試合の流れを大きく変える可能性を秘めています。
対策型テラスタルは対特定のポケモンや技に対応するために、有利なタイプを選ぶ戦略です。
テラスタルを活かした育成例
パオジアン(でんきテラスタル)


長所を損なわないよう手広く構えられるようにした攻撃特化型テラスタルのパオジアンになります。
パオジアンはご存じのとおり攻撃と素早さに長けたポケモンで、特性の効果もあって先に行動して力押しで相手を倒すのを得意としたポケモンです。
しかしこおり技を半減で受けられるみずタイプのポケモンは苦手としやすく、特によく見かけるマリルリやアシレーヌにれんげきウーラオスに関してはあく技も半減にできるため、強引な突破が通用しにくく止まってしまうのが弱み。
そこでみずタイプへの対策としてでんきテラバーストを覚えさせておき、止まることなく強さを活かしきるのが狙いになります。

同じ理由からくさテラスタルも相性が良いですが、みず技を半減できる強みがある一方でテラスタル前とほのおとむしの弱点が被るので一長一短。パーティのタイプバランスを考えて選ぶと良いでしょう。
ママンボウ(くさテラスタル)


弱点をカバーを最優先とした防御特化型テラスタルのママンボウです。
耐久が優れてているこのママンボウは攻撃を受けつつねっとうのやけどとゴツゴツメットでジワジワのスリップダメージで稼ぐ戦いを得意としています。それゆえに長く場に残ることが重要となるポイントです。
そこで弱点となるくさ、でんきともに半減にできるくさテラスタルで苦手な相手と対峙しても問題ないように工夫しています。
あくまで耐性を切り替えて相手の翻弄する、耐久ポケモンならではのじっくりとした戦いに刺さるテラスタルです。
同じくくさとでんきを半減に加えほのおも受けられるドラゴンテラスタルも魅力ですが、キノコのほうしややどりぎのタネを無効化できるくさの方が長期的に使いやすいと判断しています。
ボーマンダ(はがねテラスタル)


弱点となるいわにこおり、ドラゴンとフェアリーのすべてを半減にできて、
さらにそれらのうちドラゴン以外は効果抜群を取ることのできるはがねテラスタルを選択。アイアンヘッドも覚えるためわざわざテラバーストを覚えさせる必要もないのも魅力のひとつ。
攻めも守りも重視したバランス型テラスタルのボーマンダです。
苦手な相手を得意に反転させられる実用性の高さはもちろんのこと、はがねタイプは半減にできるタイプも多いので安心してりゅうのまいのようなバフ系の技を使いやすく、労せずそのまま全抜きも目指すのも可能。
使いやすさ強さともに保証されており初心者にもオススメできるテラスタルを上手に生かしたお手本のような型です。
パルシェン(ゴースト)


からをやぶるで強化しつつ威力のあるつららばりで叩く、パルシェンの有名な戦術であり強さを象徴する型のひとつです。
しかしからをやぶるの防御、特防ダウン効果が痛く素早さが上昇を無視して攻撃できるで先制技に弱く、パルシェンが攻める前にあっさりと倒されてしまうというのがありがちな話です。
そこでその問題を解消するためでんこうせっかやしんそくにフェイント、しんくうはやマッハパンチなどの多くの先制技を無効化できるゴーストテラスを利用します。
先制技さえ上手く防げれば倒される機会をグッと減らせからをやぶるを積む機会も増えるし、そのまま勝利まで突っ切ってしまうのも珍しくはありません。

ついでにかくとう弱点を無効化できる恩恵もあるので、かくとう技に合わせて選出できればダメージを受けることなく積むチャンスも狙えることでしょう。
テラスタルを使用する際の注意点
テラスタルを使うのは慎重かつ大胆に
テラスタルはバトル中1度しか使用できないため「ここぞ」というタイミングを見極め使っていくのが重要です。そのため勝負の流れや相手の行動を読む力も問われてきます。
とはいうものの慎重になりすぎて機会を逸してしまえば負けに繋がってしまうこともしばしば。
早すぎる使用のリスク
- バトル序盤でテラスタルを使用すると、以降相手はテラスタルの使用を警戒しなくて済む。(いつテラスタルが使われるか、という予想をする必要がなくなるため展開を思い通りに作りやすくなってしまう)
遅すぎる使用のリスク
- 温存しすぎて有効な機会を逃してしまうケース。有効なタイミングを掴むのが大切。
人気のテラスタルは読まれやすい
多くのトレーナーに人気の高いテラスタルというのはそれだけ実用性が高いという証明でもあります。しかし同時に読まれやすいという意味も含んでいるため、こちらの動きを読まれる要因となることを覚えておく必要があるでしょう。
たとえばコライドンの場合、特性ひひいろのこどうの晴れにする効果と相性面でもシナジー強めのほのおテラスタルが人気です。
しかし確かに強力であるものの、相手がそれを想定して立ち回る可能性が非常に高いというリスクも常に伴います。具体的には相手がほのおタイプにテラスタルしてくるだろうと予測していわやじめんタイプの技を使ってくる可能性もあるということです。
以上のように「人気=読まれやすい」という事情も同時に理解しておくことが重要です。あえて定番ではないテラスタルを選択することで相手の予想を外し、試合の主導権を握ることができる場合もあるのでパーティのバランスや戦術によって決めていく必要があるでしょう。
まとめ
テラスタルは『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』における戦術の幅を大きく広げる革命的なシステムです。その特性を活かすことでポケモンバトルにおいて相手の裏をかき、戦局を自分に有利に進めることが可能になります。
攻撃型、防御型、万能型、対策型といった多彩な活用方法によりどんなトレーナーでも自分のプレイスタイルやチームに合った戦略を見つけられるのが魅力です。
ただしテラスタルはバトル中に一度しか使えないため、使用するタイミングや相手の予測を読む力が試される場面も多いためプレイヤーの腕が試される一面もあるでしょう。
本記事ではそんなテラスタルの基本的な仕組みや戦術、育成例、注意点まで詳しく解説しました。
この記事を参考に、ぜひ自分だけのテラスタル戦術を編み出し、ポケモンバトルをさらに楽しんでください!
最後に、ここまでご覧いただきありがとうございます。
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それでは!
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